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2026.07.10 コラム

新制度始動|静岡県インターカルチュラル賛同事業所認証制度とは?外国人採用企業が知るべきポイント

新制度始動|静岡県インターカルチュラル賛同事業所認証制度とは?外国人採用企業が知るべきポイント

新制度始動|静岡県インターカルチュラル賛同事業所認証制度とは?外国人採用企業が知るべきポイント

静岡県は2026年6月、外国人の持つ文化的多様性を県全体の活力や成長につなげるため、「静岡県インターカルチュラル賛同事業所認証制度」を創設しました。外国人を適正に雇用し、日本社会への適応支援や職場内の多文化共生に取り組む事業所などを、静岡県知事が認証する新しい制度です。認証を受けると、県ホームページで取組を紹介してもらえるほか、一部の入札参加資格で加点を受けられます。ただし、理念に賛同するだけで認証される制度ではありません。法令順守、シンボルマークの活用、具体的な取組、証明資料の提出が必要です。本記事では、制度の対象、認証要件、メリット、申請前に企業が準備すべきことを分かりやすく解説します。

2026年6月開始|静岡県インターカルチュラル賛同事業所認証制度とは

静岡県インターカルチュラル賛同事業所認証制度は、インターカルチュラルの理念に賛同し、実践的な取組を行っている県内の企業、団体、個人事業主を、静岡県知事が認証する制度です。

制度は2026年6月に施行され、申請受付は同年6月4日から始まりました。

対象となるのは、静岡県内に本社または事業所、営業所などがある企業、団体、個人事業主です。本社が県外にあっても、静岡県内に事業所があれば申請できます。

また、現在外国人を雇用していない事業所でも、要件を満たせば申請可能です。外国人社員が何人いるかを競う制度ではなく、多文化共生に向けた考え方と具体的な行動が審査されます。

認証制度の基本情報
項目 内容
制度施行 2026年6月
申請受付開始 2026年6月4日
対象 静岡県内に本社または事業所がある企業、団体、個人事業主
外国人雇用の有無 外国人を雇用していない事業所も申請可能
認証期間 認証日から3年間
申請方法 原則として静岡県電子申請システムから申請
認証書 PDF形式で送付され、紙の認証書や知事印の押印はありません

認証期間は認証日から3年間です。期間終了後も認証を継続したい場合は、改めて申請する必要があります。静岡県は、有効期限のおおむね3か月前頃に更新手続を行うよう案内しています。

この制度は、外国人を雇用している事実だけを評価するものではありません。適正な雇用、職場での相互理解、地域社会との関わりなど、実際の取組を外部から確認できる形にする制度です。

インターカルチュラルとは何か|外国人を地域のパートナーと捉える考え方

インターカルチュラルとは、外国人県民を一時的な働き手や支援の対象としてだけ捉えるのではなく、共に地域をつくるパートナーとして捉える考え方です。

国籍、言語、文化、経験の違いを問題として遠ざけるのではなく、新しい発想、海外対応、多言語対応、地域の活性化などにつなげることを目指します。

静岡県は2025年8月、日本の都道府県として初めて、欧州評議会が進めるインターカルチュラル・シティ・プログラムに加盟しました。今回の認証制度は、その理念を県内企業や事業所の実践につなげる取組の一つです。

多文化共生はルールを曖昧にすることではない

外国人の文化や考え方を尊重することと、日本の法律や職場のルールを曖昧にすることは別です。

労働時間、安全管理、報告・連絡・相談、在留資格、税金、社会保険など、日本で働くうえで守るべきルールは、分かりやすく説明したうえで守ってもらう必要があります。

企業側も、外国人だからという理由で低い給与を設定したり、在留資格で認められていない仕事を任せたりしてはいけません。

必要な支援と適正な雇用を両立させることが、インターカルチュラルの考え方を職場で実践する第一歩です。

外国人材の能力を生かせる配置が重要

外国人社員を採用しても、同じ補助業務だけを長期間任せ続ければ、本人の専門性や意欲を十分に生かせない場合があります。

CAD、設計、IT、通訳、海外営業、貿易、マーケティングなど、本人の学歴や職務経験、語学力を生かせる仕事を任せることが、企業の成長と人材定着の双方につながります。

また、評価基準や昇給、将来の役割を明確にすることで、外国人社員も長期的なキャリアを描きやすくなります。

認証を受けるために企業が満たすべき要件

認証を受けるためには、共通要件に加え、外国人を雇用しているかどうかに応じた取組が必要です。

すべての申請者に求められる共通要件

  • インターカルチュラルの理念に賛同していること
  • 静岡県多文化共生シンボルマークを活用していること
  • 労働関係法令や出入国関係法令などに違反がないこと
  • 暴力団関係者ではないこと
  • 対象外となる風俗営業などを営んでいないこと
  • 県税などを滞納していないこと
  • 多文化共生に役立つ具体的な取組を行っていること

特に注意したいのが、静岡県多文化共生シンボルマークの活用です。

シンボルマークは自由に使用できるわけではありません。認証制度の申請とは別に、事前に静岡県へ使用申請を行い、承認を受ける必要があります。

外国人を雇用している事業所に求められる取組

外国人を雇用している事業所には、主に次の内容が求められます。

  • 外国人従業員を適正に雇用していること
  • 外国人従業員の日本社会への適応を支援していること
  • 事業所内の多文化共生意識を高めていること

適正雇用では、在留カード、在留資格、在留期限、就労可能な業務、労働条件などを確認しているかが重要です。

日本社会への適応支援では、日本の生活ルールや制度の説明、日本語学習の機会、行政手続や災害情報の案内などが考えられます。

多文化共生意識の醸成では、外国人社員だけに努力を求めるのではなく、日本人社員にも異文化理解や分かりやすい伝え方を学ぶ機会を設けることが重要です。

外国人を雇用していない事業所も申請できる

現在外国人を雇用していない事業所には、主に次のような取組が求められます。

  • 日本人と外国人が共に活力ある地域社会をつくる取組
  • 外国人顧客や住民に対するやさしい日本語や多言語での対応
  • 事業所内の多文化共生意識を高める取組

例えば、外国人客に分かりやすい案内表示を設置する、地域の国際交流活動へ参加する、社員研修で多文化共生を扱うといった取組が考えられます。

取組を行っていると申告するだけでは認証されません。審査票には「いつ」「誰が」「どこで」「どのような方法で」実施したのかを具体的に記載し、写真、研修資料、社内文書、案内表示など、実施を確認できる資料を提出する必要があります。

認証を受けるメリットと申請前に準備すべきこと

認証制度には、企業の取組を対外的に伝えられるメリットと、一部の入札参加資格における優遇があります。

認証事業所の主なメリット
メリット 内容
県ホームページでの紹介 事業所名、具体的な取組、インターカルチュラルに向けたメッセージなどが紹介されます。
建設工事入札参加資格の加点 令和9・10年度の静岡県建設工事入札参加資格の総合点数に3点が加点されます。対象は土木一式、建築一式、電気、管の4業種です。
庁舎等管理業務の資格審査で加点 令和8~10年度の庁舎等管理業務の委託に係る資格審査で2点が加点されます。対象は警備、清掃、廃棄物処理、設備保守管理、ねずみ・昆虫等防除です。
採用広報への活用 外国人材の受け入れや多文化共生に前向きな事業所であることを、求職者や取引先へ伝える材料になります。

特に外国人材の採用では、候補者が「外国人社員を適切に受け入れてくれる会社か」「入社後に相談できる環境があるか」を重視する場合があります。

認証を取得し、具体的な取組を公開することは、外国人求職者に安心感を与える材料の一つになります。

申請前に必要な書類を確認する

申請時には、主に次の書類を準備します。

  • 代表者が自署または代表者印を押印した誓約書
  • 静岡県インターカルチュラル賛同事業所認証審査票
  • 審査票に記載した取組を確認できる資料
  • 就業規則または労働協約の写し
  • 個人事業主の場合は代表者の本人確認書類
  • 必要に応じて県が求める追加資料

外国人を雇用している事業所は、原則として労働基準監督署へ届け出た就業規則または労働協約の写しを提出します。

常時使用する労働者が10人未満など、法令上、就業規則の届出義務がない事業所については、届出印のない就業規則を提出するか、作成していない具体的な理由を記載した理由書を提出する取扱いが示されています。

取組実績を証明できる形にしておく

認証申請を予定している企業は、日頃の取組を記録として残しておくことが大切です。

  • 外国人社員向けの入社説明資料
  • 在留カードや在留期限の確認方法を定めた社内文書
  • 日本語学習支援の案内や補助制度
  • 外国人社員との定期面談記録
  • 多文化共生や異文化理解に関する社内研修資料
  • やさしい日本語を使った業務マニュアル
  • 多言語で作成した案内表示や顧客向け資料

申請は原則として、静岡県電子申請システムから行います。審査票はExcel形式、その他の資料はPDF、PNG、JPEG、JPG形式などで提出し、1申請当たりの添付容量は最大20MBです。

審査は書面で行われますが、必要に応じて実地調査が実施される場合があります。

認証取得を急ぐ前に、在留資格の確認、雇用条件、教育方法、相談体制、評価制度を整えることが重要です。実際の運用が整っていれば、申請資料も作成しやすくなります。

認証制度を見据え、まず適正な外国人採用から始めたい企業様は、技人国ビザ人材の採用相談フォームよりお問い合わせください。

まとめ|認証取得だけでなく適正採用と定着につなげる

静岡県インターカルチュラル賛同事業所認証制度は、2026年6月に始まった新しい制度です。

対象は、静岡県内に本社または事業所がある企業、団体、個人事業主で、外国人を現在雇用していない事業所も申請できます。

認証を受けるためには、インターカルチュラルの理念への賛同、シンボルマークの活用、労働関係法令や出入国関係法令の順守、県税の納付、多文化共生に関する具体的な取組などが必要です。

認証を受けると、県ホームページで事業所名や取組を紹介してもらえるほか、一部の建設工事や庁舎等管理業務の入札参加資格で加点を受けられます。

ただし、認証制度は企業イメージを良くするためだけの飾りではありません。

在留資格と仕事内容の適合、適正な労働条件、日本語による教育、相談体制、公平な評価、長期的なキャリア形成を実践しているかが重要です。

外国人材を単なる人手不足の補充としてではなく、専門知識や経験を生かして企業の成長を支える人材として採用することが、制度の理念にもつながります。

株式会社SAITORAIでは、日本国内に在留するベトナム人をはじめとした東南アジア出身の技術・人文知識・国際業務の外国人材を中心に、正社員採用を検討する企業様への人材紹介を行っています。

CADエンジニア、機械設計エンジニア、業務系システムエンジニア、WEB・オープン・アプリ開発、サーバー・ネットワークエンジニアなど、求人内容と候補者の職務経験、日本語力、学歴、在留資格を確認したうえでご紹介します。

認証申請そのものの代行ではなく、認証制度の前提となる適正な外国人材の採用と人材選定についてご相談いただけます。

外国人材の適正採用を進めたい企業様へ

国内在留の技人国人材を中心に、
求人内容、職務経験、日本語力、学歴、在留資格を確認してご紹介します。
外国人採用が初めての企業様も、お気軽にご相談ください。

外国人材の採用について相談する

出典: 静岡県「静岡県インターカルチュラル賛同事業所認証制度」

静岡県「静岡県インターカルチュラル賛同事業所認証制度の創設」

静岡県「静岡県インターカルチュラル賛同事業所認証制度申請要項」

静岡県「静岡県インターカルチュラル賛同事業所認証制度Q&A」

静岡県「ICC(インターカルチュラル・シティ・プログラム)」

静岡県「静岡県多文化共生シンボルマーク」

本記事は2026年7月6日時点の公表情報を基に作成しています。制度内容や優遇措置、申請書類は今後変更される可能性があるため、申請前に静岡県公式ホームページで最新情報をご確認ください。

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