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2026.07.23 コラム

急増する訪日客|富士宮市の観光業に求められる外国人材とは

急増する訪日客|富士宮市の観光業に求められる外国人材とは

急増する訪日客|富士宮市の観光業に求められる外国人材とは

富士宮市を訪れた外国人観光客は、2024年度に32万6800人へ達しました。2023年度の13万8735人から大幅に増加し、市は2029年度の目標を40万人に設定しています。富士山本宮浅間大社、静岡県富士山世界遺産センター、白糸ノ滝、田貫湖、朝霧高原などに海外からの来訪者が広がる一方、観光事業者には多言語対応、予約管理、海外向け情報発信、文化や食習慣の違いへの対応が求められます。外国語を話せる社員を一人採用するだけで、すべてが解決するわけではありません。外国人社員の知識を生かしながら、会社全体で外国人観光客を受け入れる仕組みを整えることが重要です。

富士宮市の外国人観光客は32万6800人まで増加

富士宮市が策定した第5次富士宮市観光基本計画によると、2024年度の外国人観光客数は32万6800人でした。

2023年度の13万8735人と比べると、1年間で18万8065人増え、約2.4倍になっています。

富士宮市の外国人観光客数
年度 外国人観光客数 前年からの増減
2022年度 6万3201人
2023年度 13万8735人 7万5534人増
2024年度 32万6800人 18万8065人増
2029年度目標 40万人 2024年度から7万3200人増

富士宮市内では、富士宮駅から富士山本宮浅間大社、静岡県富士山世界遺産センター周辺に加え、白糸ノ滝、田貫湖、富士山登山道などで外国人観光客の滞在が確認されています。

市内の観光事業者への調査では、土産物店で台湾や東南アジアからの来訪が多いという意見があり、飲食店では中国、韓国、タイ、台湾、欧米からの来訪が目立つとされています。

クルーズ船を利用する外国人観光客や、東京、河口湖、静岡市などを周遊する旅行者も増えています。

外国人観光客の増加は、一時的な話題ではありません。富士宮市は2029年度に40万人という目標を掲げており、多言語対応や海外向け情報発信は今後の経営課題になります。

来訪者が増えても売上につながるとは限らない

富士宮市は、他の周辺観光地と比べて宿泊客の割合が低く、日帰り型の観光地という特徴があります。

2023年度の宿泊客割合は5.3%で、多くの旅行者が市内を訪れた後、その日のうちに別の地域へ移動しています。

外国人観光客が増えても、店舗や施設の情報が伝わらなければ、入店、予約、商品購入、体験利用、宿泊にはつながりません。

営業時間、料金、交通手段、決済方法、予約方法、商品の特徴などを分かりやすく伝え、滞在時間と消費を増やす取組が必要です。

外国語を話せる外国人社員が観光事業者にもたらす価値

外国人観光客への対応を強化するため、外国語を話せる外国人社員の採用を検討する事業者もあります。

ただし、外国人社員の役割を、接客時の通訳だけに限定するのはもったいありません。

外国人社員は、母国や特定の地域で暮らす人が、どのような情報を求め、どのような表現に魅力を感じ、何に不安を抱くのかを理解できる可能性があります。

海外向けの情報発信を改善できる

日本人にとって分かりやすい観光案内が、外国人観光客にも同じように伝わるとは限りません。

外国人社員の知見は、次のような業務に生かせます。

  • 多言語ホームページの文章作成と確認
  • 海外向けSNSの企画と投稿
  • 外国人向けの商品説明や体験プランの作成
  • 予約ページや館内案内の改善
  • 海外の旅行会社や取引先との連絡
  • 外国人客から寄せられた意見の分析
  • 国や地域ごとの観光需要の調査

単に日本語を外国語へ置き換えるのではなく、相手に伝わり、行動につながる内容へ改善することが重要です。

文化や食習慣の違いを商品改善に生かせる

観光客によって、食べられない食材、宗教上の配慮、アレルギー、決済方法、接客距離、写真撮影に対する感覚などは異なります。

外国人社員の意見を取り入れることで、メニュー、案内表示、商品説明、体験プランを見直せます。

例えば、「豚肉不使用」と「ハラール対応」は同じ意味ではありません。対応できる範囲と対応できない範囲を正確に表示することが、誤解やトラブルの防止につながります。

外国人社員を無償の通訳係にしない

同じ言語を話せるという理由だけで、通常業務に加えて通訳、翻訳、外国人客の苦情対応、外国人社員の生活相談まで任せるケースがあります。

しかし、役割が増えているにもかかわらず、給与や評価が変わらなければ、不満や離職につながります。

通訳、翻訳、海外向け広報、外国人向け企画などを任せる場合は、正式な担当業務として定め、評価や役職、手当に反映することが重要です。

通訳だけに頼らない外国人観光客の接客体制

外国語を話せる社員がいても、その人が休みの日や接客中であれば、別の社員が対応しなければなりません。

特定の社員だけに外国人対応を任せるのではなく、会社全体で一定水準の対応ができる仕組みを整えましょう。

写真付きの多言語メニューを用意する

飲食店では、料理名を翻訳するだけでなく、写真、価格、量、主な食材、辛さ、アレルギー情報を掲載します。

土産物店や体験施設でも、商品やサービスの特徴、所要時間、対象年齢、注意事項を写真と短い文章で示すと伝わりやすくなります。

よくある質問への回答を共有する

外国人観光客から聞かれやすい内容を整理し、社員全員が確認できるようにします。

  • 最寄り駅やバス停までの行き方
  • 富士山や白糸ノ滝への移動方法
  • 営業時間と最終受付時間
  • クレジットカードや電子決済の利用可否
  • 荷物の預かりや配送の可否
  • 予約変更とキャンセルの方法
  • アレルギーや使用食材の確認方法
  • 災害や交通障害が発生した場合の対応

回答文を日本語と外国語で用意し、紙、タブレット、社内システムなどからすぐに確認できるようにします。

QRコードと翻訳ツールを組み合わせる

すべての案内を紙で用意すると、情報の更新に手間がかかります。

店頭や館内にQRコードを設置し、営業時間、料金、交通、予約、食材、災害情報などを多言語ページで確認できるようにすると効率的です。

翻訳アプリや音声翻訳端末も役立ちますが、機械翻訳には誤訳が起こる可能性があります。料金、アレルギー、安全、契約条件などの重要事項は、事前に確認した定型文を使用しましょう。

日本人社員も短い接客表現を覚える

高度な外国語を話せなくても、挨拶、会計、待ち時間、場所の案内など、短い接客表現を覚えることはできます。

外国人社員に接客フレーズを確認してもらい、日本人社員向けの簡単な研修を行う方法もあります。

外国人社員の役割は、すべての外国人客を一人で接客することではありません。その知識をマニュアルや仕組みに変え、誰でも対応できる状態をつくることが大切です。

観光業で技人国人材を採用できる仕事内容とは

外国人を採用する場合は、本人の持つ在留資格で、予定している仕事に従事できるかを確認しなければなりません。

在留資格「技術・人文知識・国際業務」は、専門的な知識や外国の文化に基づく能力を必要とする仕事を対象としています。

観光や宿泊分野では、次のような仕事が対象になる可能性があります。

技人国ビザの対象になり得る観光関連業務
業務 具体的な内容 採用時の確認点
通訳・翻訳 外国人客への通訳、多言語資料や案内文の翻訳 使用言語、業務量、本人の語学力を確認します。
専門的なフロント業務 予約管理、外国人客対応、旅行会社との調整 単純な受付だけでなく、専門性を必要とする業務内容が必要です。
企画・マーケティング 外国人向けプランの企画、市場調査、顧客分析 本人の学歴や職務経験との関連性を確認します。
海外向け広報 SNS運用、多言語サイト制作、海外向け情報発信 企画、分析、文章作成などの専門業務として設計します。
海外営業支援 海外旅行会社や取引先との連絡、商談支援 外国語を使うだけでなく、営業や国際業務としての実態が必要です。

技人国ビザでは難しい仕事

客室清掃、皿洗い、荷物運搬、調理補助、単純な配膳、単純なレジ対応などを主業務として採用する場合は、一般的に技人国ビザの対象とはなりません。

職種名を「通訳」「国際業務」「フロントスタッフ」としても、実際の仕事の大半が単純作業であれば、申請内容と就労実態が一致していないと判断される可能性があります。

在留資格は職種名ではなく、実際に行う仕事の内容、業務量、本人の学歴や職務経験との関連性を基に審査されます。採用前に、毎日の業務を具体的に整理することが重要です。

研修として現場業務を経験する場合

ホテルや旅館では、予約管理や通訳を担当する社員が、入社後の研修として配膳や客室清掃などを経験する場合があります。

出入国在留管理庁は、研修期間、目的、その後に担当する専門業務、同じ企業の日本人社員にも同様の研修が行われているかなどを総合的に確認するとしています。

現場研修を長期間続けたり、研修終了後も単純作業が主業務になったりしないよう、研修計画と配属後の仕事内容を明確にする必要があります。

外国人社員を翻訳要員だけで終わらせない

技人国人材を採用するのであれば、語学力だけでなく、企画、広報、予約管理、顧客分析、海外営業などの能力を生かせる職務設計が必要です。

入社当初は通訳を中心に担当してもらい、将来は海外向け企画、責任者、教育担当者などを目指せるようにすれば、本人も長期的なキャリアを描きやすくなります。

富士宮市や静岡県東部で、通訳・翻訳、海外対応、企画、営業支援などを担う外国人材をお探しの企業様は、技人国人材の採用相談フォームよりお問い合わせください。

まとめ|訪日客の急増を売上と地域雇用につなげる

富士宮市の外国人観光客は、2024年度に32万6800人へ達しました。2023年度から大幅に増え、市は2029年度に40万人という目標を掲げています。

富士山本宮浅間大社、静岡県富士山世界遺産センター、白糸ノ滝、田貫湖、朝霧高原などを訪れる外国人観光客は、今後も増える可能性があります。

観光客の増加を売上につなげるには、外国語を話せる社員を採用するだけでは不十分です。

多言語メニュー、案内表示、予約ページ、よくある質問、災害対応、外国人向け情報発信などを仕組みとして整え、会社全体で対応できる状態をつくることが重要です。

また、外国人社員を通訳や翻訳だけに固定せず、企画、広報、マーケティング、海外営業、顧客分析など、本人の知識や経験を生かせる役割を与えることが、事業の成長と人材定着につながります。

技人国人材を採用する場合は、職種名だけで判断せず、実際の仕事内容、本人の学歴、専攻、職務経験との関連性を確認しなければなりません。

株式会社SAITORAIでは、日本国内に在留するベトナム人をはじめとした東南アジア出身の技術・人文知識・国際業務の外国人材を中心に、正社員採用を検討する企業様への人材紹介を行っています。

通訳・翻訳、外国人顧客対応、海外営業支援、企画、ITなど、求人内容と候補者の職務経験、日本語力、学歴、在留資格を確認したうえでご紹介します。

なお、客室清掃、配膳、皿洗い、調理補助などを主業務とする人材や、特定技能人材の紹介は行っておりません。専門性を生かして働く技人国人材の採用についてご相談ください。

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出典: 富士宮市「第5次富士宮市観光基本計画」

富士宮市「第5次富士宮市観光基本計画」計画書

出入国在留管理庁「技術・人文知識・国際業務の在留資格の明確化等について」

出入国在留管理庁「ホテル・旅館等において外国人が就労する場合の在留資格の明確化について」

外国人観光客数は富士宮市観光課の観光入込客数調査に基づく数値です。在留資格の許可や更新は、実際の仕事内容、業務量、学歴、職務経験、雇用条件などを基に個別に審査されます。

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