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2026.08.10 基礎知識

人材活用で差がつく|受賞5社中4社が静岡県東部、評価された企業の共通点

人材活用で差がつく|受賞5社中4社が静岡県東部、評価された企業の共通点

人材活用で差がつく|受賞5社中4社が静岡県東部、評価された企業の共通点

令和7年度静岡県ダイバーシティ経営企業表彰では、受賞企業5社のうち、三島市、沼津市、御殿場市、富士市に所在する4社が静岡県東部の企業・法人でした。割合にすると80%です。受賞企業は、建設コンサルタント、防水工事、環境事業、社会福祉など、業種も事業規模も異なります。それでも公表されている取組を比較すると、多様な人を採用するだけでなく、勤務制度、社員との対話、教育、公平な活躍機会を会社の仕組みとして整えている点が共通しています。本記事では、県東部の受賞4社の取組を確認し、採用難や離職に悩む中小企業が人材活用へ取り入れられる考え方を解説します。

この記事の結論
  • ・令和7年度の受賞企業5社中4社が静岡県東部の企業・法人です。
  • ・表彰は外国人雇用だけを対象とした制度ではありません。
  • ・女性、高齢者、障害者、外国人など、多様な人材が能力を発揮できる経営が対象です。
  • ・受賞企業には、社員との対話、柔軟な働き方、教育、役割設計を仕組みにしている共通点があります。
  • ・外国人採用でも、採用人数より、専門性を生かせる仕事と定着体制が重要です。

受賞5社中4社が県東部|ダイバーシティ経営企業表彰とは

静岡県は、令和7年度静岡県ダイバーシティ経営企業表彰の受賞企業として、県内の中小企業・法人5社を選定しました。

受賞企業のうち、静岡コンサルタント株式会社、株式会社スエヒロ工業、株式会社タカダ産業、社会福祉法人美芳会の4社が静岡県東部に所在しています。

令和7年度静岡県ダイバーシティ経営企業表彰の受賞企業
受賞企業・法人 所在地 地域 主な事業
株式会社薩川組 静岡市清水区 県中部 土木工事、建築工事、鉄道工事など
静岡コンサルタント株式会社 三島市 県東部 建設コンサルタント、測量、地質調査など
株式会社スエヒロ工業 沼津市 県東部 建設業、総合防水工事
株式会社タカダ産業 御殿場市 県東部 廃棄物の収集運搬、処理、リサイクルなど
社会福祉法人美芳会 富士市 県東部 高齢者福祉、障害福祉、地域福祉など

受賞企業の80%が県東部に集中した結果は注目に値しますが、県東部にあること自体が評価されたわけではありません。

静岡県はダイバーシティ経営を、多様な人材を生かし、その能力を最大限発揮できる機会を提供することで、イノベーションや価値創造につなげる経営と説明しています。

表彰の対象は、外国人雇用だけではありません。

  • ・女性が長く働き、管理職を目指せる環境
  • ・高齢者が経験や技術を生かせる役割
  • ・障害の特性や能力に応じた仕事
  • ・外国人社員が言語や文化の違いを越えて働ける環境
  • ・育児や介護と仕事を両立できる制度
  • ・性別や経歴にかかわらず能力を発揮できる評価

外国人を採用しているだけで、ダイバーシティ経営になるわけではありません。採用した人材の能力を生かし、会社の成長やサービス向上につなげる仕組みが必要です。

三島・沼津・御殿場・富士の企業は何を評価されたのか

県東部の受賞4社は、業種も人材構成も異なります。

一方、各社が公表している内容を見ると、社員の違いを問題として扱うのではなく、能力を発揮するための条件を会社側が整えていることが分かります。

静岡コンサルタント株式会社|誰もが能力を発揮できる組織づくり

三島市の静岡コンサルタント株式会社は、建設コンサルタント、測量、地質調査、補償コンサルタントなどを行う企業です。

同社は、性別、年齢、経験を問わず、すべての社員が能力を発揮できる組織づくりを推進しています。

過去にも静岡県働き方改革アワードや健康経営に関する認定・表彰を受けており、職場環境づくりを一時的な施策ではなく、継続的な経営課題として扱っていることがうかがえます。

株式会社スエヒロ工業|柔軟な働き方と社員との対話

沼津市の株式会社スエヒロ工業は、総合防水工事を行う建設会社です。

静岡県の公表資料では、2025年1月時点で従業員30人のうち、女性11人、65歳以上2人、外国人4人が働いていると紹介されています。

同社では、次のような取組を行っています。

  • ・勤務時間の繰上げ・繰下げ
  • ・事前申請による一時的な外出
  • ・子連れ出社
  • ・会社評価アンケート
  • ・全社員との面談
  • ・多様性への理解を深める社内勉強会

制度を用意するだけでなく、アンケートや面談によって社員の声を集めている点が特徴です。

株式会社タカダ産業|採用・育成・地域連携を一体化

御殿場市の株式会社タカダ産業は、家庭や企業から出る廃棄物の収集運搬、処理、リサイクルなどを行う環境関連企業です。

同社は表彰式で、次の取組について事例発表を行っています。

  • ・多様な人材の採用と育成
  • ・働きやすい環境づくり
  • ・地域と連携した教育や交流活動
  • ・安心・安全な現場づくり
  • ・社員の成長を支える制度づくり

採用活動だけでなく、職場の安全、社員教育、地域との関係まで含めて、人を中心とした経営を進めています。

社会福祉法人美芳会|年齢・障害・国籍を越えた人材活用

富士市の社会福祉法人美芳会は、高齢者福祉、障害福祉、地域福祉などを行っています。

同法人は、女性、高齢者、障害者、外国人など、多様な人材が能力を発揮できる環境づくりを進めています。

2025年には定年制を廃止し、年齢にかかわらず経験や能力を生かせる環境を整備しました。

外国籍スタッフについては、ベトナム、スリランカ、インドネシアなどの出身者が活躍しており、外国人学生のインターンシップ、海外での採用活動、言語や文化への理解を深める行事、食事や礼拝への配慮も行っています。

4社の取組は同じではありません。しかし、自社で働く人の事情や能力を把握し、その人が力を発揮できる制度や役割をつくっている点は共通しています。

人材活用に強い企業の共通点は採用後の仕組みにある

受賞企業の取組から読み取れる共通点は、特定の人材層を採用していることではありません。

採用した人が能力を発揮し、働き続けられる仕組みを会社として整えていることです。

以下は、各社が公表している取組を比較したうえで整理した共通点です。

共通点 具体的な考え方 中小企業での実践例
経営課題として扱う 人材活用を人事担当者だけの仕事にしない 経営会議で採用、離職、育成状況を定期的に確認する
社員の声を聞く 会社側の想像だけで制度を決めない 定期面談、アンケート、入社後面談を行う
働き方を調整する 全員へ同じ働き方を求めるのではなく、必要な範囲で調整する 時差出勤、短時間勤務、配置転換などを検討する
能力に合う役割を与える 年齢、性別、国籍だけで担当業務を決めない 経験、資格、適性に応じて担当範囲を設計する
教育と成長を支える 採用後に仕事を覚えられる仕組みを用意する 教育担当者、業務マニュアル、資格取得支援を整える
制度を継続する 一度のイベントや採用実績で終わらせない 制度の利用状況や離職理由を確認し、改善を続ける

人に合わせることは基準を下げることではない

ダイバーシティ経営という言葉から、「社員ごとに特別扱いをしなければならない」と感じる経営者もいるかもしれません。

しかし、人材の能力を生かすことは、安全基準、品質基準、成果基準を下げることではありません。

会社が守るべき基準を明確にしたうえで、社員がその基準を達成するために、教育方法、勤務時間、配置、役割を調整する考え方です。

働きやすさを経営成果へつなげる

柔軟な勤務制度や相談体制は、福利厚生だけを目的とするものではありません。

  • ・応募できる人材の幅が広がる
  • ・育児や介護を理由とした離職を減らせる
  • ・ベテラン社員の技術を長く生かせる
  • ・社員の不満や問題を早期に把握できる
  • ・教育や業務手順が標準化される
  • ・社内に多様な視点が生まれる
  • ・将来の管理職やリーダーを育成できる

働きやすさと生産性を別々に考えるのではなく、人材の定着、技術承継、顧客対応、業務改善へつなげることが重要です。

外国人採用にも共通する|選ばれて定着する会社の条件

受賞企業の考え方は、外国人材の採用と定着にも応用できます。

外国人を採用したという実績だけでは、人材活用に強い会社とはいえません。

求人内容が曖昧で、入社後の教育や相談を現場へ任せ、外国人だからという理由で補助業務や通訳ばかりを任せれば、本人の能力を十分に生かせません。

外国人材から選ばれる会社の特徴

  • ・担当する仕事内容と責任範囲が明確
  • ・求人票と入社後の仕事内容が一致している
  • ・日本人社員と公平な給与・評価制度がある
  • ・仕事を教える教育担当者が決まっている
  • ・生活相談と業務指導を一人へ集中させない
  • ・日本語資格だけでなく実務上の意思疎通を確認する
  • ・入社後1か月、3か月、6か月などの面談がある
  • ・昇給、資格取得、リーダーへの道筋がある

技人国人材は専門性を生かせる仕事へ配置する

在留資格「技術・人文知識・国際業務」の外国人材を採用する場合は、本人の学歴、専攻、職務経験と、入社後に担当する仕事の関連性を確認する必要があります。

静岡県東部の企業で技人国人材を採用できる可能性がある仕事には、次のようなものがあります。

  • ・機械設計、電気・電子設計
  • ・CADによる図面作成や設計変更
  • ・生産技術、工程設計、設備導入
  • ・品質データ分析、不具合原因の究明
  • ・業務系システムの設計、開発、保守
  • ・WEB・アプリ開発
  • ・サーバー、ネットワークの設計・運用
  • ・通訳、翻訳、海外営業支援
  • ・外国人顧客向けの企画、広報、マーケティング

一方、製造ライン、梱包、仕分け、客室清掃、皿洗い、単純な配膳などを主業務とする採用は、一般的に技人国ビザの対象にはなりません。

外国人だから通訳を任せる、若いから現場作業を任せるという配置では、本人の能力を十分に生かせません。在留資格と専門性を確認し、会社が必要とする専門業務と結び付けることが重要です。

外国人社員にも将来の役割を示す

外国人社員を長く育成するためには、いつまでも補助者として扱わず、将来の役割を示す必要があります。

  • ・専門技術を高めるエンジニア
  • ・顧客や取引先と調整できる担当者
  • ・新人社員を教育するリーダー
  • ・海外顧客や外国人社員を支援する責任者
  • ・業務改善や新規企画を提案する人材

同じ言語を話せるという理由で、外国人社員の通訳、生活相談、新人支援を追加で任せる場合は、正式な担当業務として位置付け、評価や手当へ反映する必要があります。

静岡県東部で、CAD、機械設計、IT、通訳・翻訳などを担う外国人材をお探しの企業様は、技人国人材の採用相談フォームよりお問い合わせください。

まとめ|採用難を乗り越える会社は人材を生かす仕組みを持つ

令和7年度静岡県ダイバーシティ経営企業表彰では、受賞企業5社のうち4社が静岡県東部の企業・法人でした。

ただし、県東部に所在していることや、女性、外国人、高齢者などを採用した人数だけが評価されたわけではありません。

受賞企業の公表内容から読み取れるのは、次の共通点です。

  • ・経営者が人材活用を経営課題として扱っている
  • ・社員の声を面談やアンケートで確認している
  • ・個人の事情や能力に応じて働き方を調整している
  • ・教育、配置、キャリア形成まで考えている
  • ・取組を担当者個人の配慮ではなく会社の仕組みにしている

採用難を乗り越えるためには、応募者を増やす施策だけでなく、これまで採用対象から外れていた人材が能力を発揮できる環境を整えることが重要です。

外国人材についても、人数を確保することだけを目的にせず、本人の専門性、経験、日本語力、在留資格に合う仕事を用意し、会社として育成することが求められます。

株式会社SAITORAIでは、三島市、沼津市、御殿場市、富士市をはじめとする静岡県東部の企業へ、日本国内に在留するベトナム人を中心とした東南アジア出身の技術・人文知識・国際業務の外国人材をご紹介しています。

CADエンジニア、機械設計エンジニア、業務系システムエンジニア、WEB・アプリ開発、サーバー・ネットワークエンジニア、通訳・翻訳など、求人内容と候補者の経験、日本語力、学歴、在留資格を確認したうえでご紹介します。

なお、製造ライン、検査、梱包、物流倉庫、客室清掃などの現場業務を主とする人材や、技能実習、特定技能人材の紹介は行っておりません。

静岡県のダイバーシティ経営企業表彰に関するよくある質問

ダイバーシティ経営企業表彰は外国人雇用の表彰ですか?

外国人雇用だけを対象とした表彰ではありません。女性、高齢者、障害者、外国人など、多様な人材が能力を発揮し、企業の価値創造につながっている経営が対象です。

令和7年度の受賞企業は何社ですか?

受賞企業は5社です。このうち、三島市、沼津市、御殿場市、富士市の4社が静岡県東部に所在しています。

中小企業が最初に取り組むべきことは何ですか?

まずは社員との面談を行い、採用、教育、勤務時間、配置、評価で困っている点を把握することです。大きな制度を導入する前に、現場の課題を明確にします。

外国人を採用すればダイバーシティ経営になりますか?

採用しただけでは十分ではありません。本人の専門性に合う仕事、公平な評価、教育、相談体制、キャリア形成を整え、能力を経営へ生かす必要があります。

静岡県東部で外国人技術者をお探しの企業様へ

CAD、機械設計、IT、通訳・翻訳など、
専門業務を担う国内在留の技人国人材をご紹介します。
求人内容と候補者の経験を確認し、無理なマッチングは行いません。

技人国人材の採用について相談する

出典: 静岡県「令和7年度ダイバーシティ経営企業表彰」

静岡県「ダイバーシティ経営企業表彰」

静岡コンサルタント株式会社「令和7年度静岡県ダイバーシティ経営企業に関する知事褒賞を受賞しました」

静岡県「株式会社スエヒロ工業のダイバーシティ経営に関する取組」

株式会社タカダ産業「静岡県ダイバーシティ経営企業表彰式に参加してきました」

社会福祉法人美芳会「ダイバーシティ経営に関する取り組み」

出入国在留管理庁「在留資格『技術・人文知識・国際業務』」

本記事は2026年7月28日時点の公表情報を基に作成しています。各社の共通点は、公表されている取組を比較したうえで株式会社SAITORAIが整理したものです。表彰の審査内容や評価の詳細すべてを示すものではありません。

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