57.7%集中|静岡県で働く外国人はどこの国が多い?ブラジル・ベトナム・フィリピン人材の特徴
静岡県で働く外国人労働者は、2025年10月末時点で8万8968人に達しました。国籍別では、ブラジル人が1万8686人、ベトナム人が1万7224人、フィリピン人が1万5462人となっており、上位3か国だけで県内の外国人労働者全体の57.7%を占めています。静岡県内で外国人採用を検討する企業にとって、それぞれの国籍の人数だけでなく、在留資格の構成や就労状況を理解することは重要です。ただし、国籍だけで性格や能力を判断してはいけません。本記事では、静岡県の最新統計を基に、ブラジル・ベトナム・フィリピン人材の採用市場における特徴と、企業が確認すべきポイントを解説します。
静岡県の外国人労働者はブラジル・ベトナム・フィリピンが上位
静岡労働局が公表した「外国人雇用状況」の届出状況によると、2025年10月末時点の静岡県内の外国人労働者数は8万8968人です。前年より7408人増加し、11年連続で過去最高を更新しました。
国籍別で最も多いのはブラジル人で、次いでベトナム人、フィリピン人となっています。
| 順位 | 国籍 | 労働者数 | 全体に占める割合 | 前年比 |
|---|---|---|---|---|
| 1位 | ブラジル | 1万8686人 | 21.0% | 0.9%減 |
| 2位 | ベトナム | 1万7224人 | 19.4% | 8.1%増 |
| 3位 | フィリピン | 1万5462人 | 17.4% | 4.6%増 |
| 4位 | インドネシア | 7950人 | 8.9% | 29.2%増 |
| 5位 | ネパール | 5957人 | 6.7% | 28.5%増 |
| 6位 | 中国 | 5836人 | 6.6% | - |
ブラジル、ベトナム、フィリピンの3か国を合計すると5万1372人です。県内の外国人労働者の半数以上が、この3か国の出身者であることが分かります。
一方、増加率を見ると、ミャンマーが32.9%増、インドネシアが29.2%増、ネパールが28.5%増となっています。現在の人数では上位3か国が大きな割合を占めていますが、静岡県の外国人採用市場は、より多国籍化しているといえます。
静岡県ではブラジル、ベトナム、フィリピン人材が多い一方、今後はインドネシア、ミャンマー、ネパールなども採用候補として存在感を増す可能性があります。
なぜ静岡県ではこの3か国の外国人材が多いのか
静岡県でブラジル、ベトナム、フィリピン出身の外国人労働者が多い背景には、県内の産業構造と外国人コミュニティの蓄積があります。
静岡県は、自動車、輸送用機械、電気機械、食品、化学、医療機器など、製造業が盛んな地域です。外国人労働者の産業別割合でも、製造業が全体の36.7%を占めています。
製造現場では、以前から日系人、技能実習生、派遣社員、直接雇用の外国人など、さまざまな在留資格や雇用形態の人材が働いてきました。既に外国人社員がいる職場では、新たな外国人材を受け入れやすく、知人や家族を通じて地域に人が集まることもあります。
静岡県の特徴として、在留資格「永住者」「日本人の配偶者等」「永住者の配偶者等」「定住者」に該当する身分に基づく在留資格の外国人労働者が多いことも挙げられます。
県内で身分に基づく在留資格を持つ外国人労働者は3万9296人で、外国人労働者全体の44.2%を占めています。この割合は全国で最も高い水準です。
身分に基づく在留資格を持つ人は、就労する業務の範囲に原則として制限がありません。そのため、製造、物流、営業、事務、技術職、サービス業など、本人の能力や経験に応じた幅広い採用が可能です。
ただし、同じ国籍であっても、在留資格は一人ひとり異なります。ブラジル人だから永住者、ベトナム人だから技能実習、フィリピン人だから定住者とは限りません。採用時には、必ず本人の在留カードを確認する必要があります。
ブラジル・ベトナム・フィリピン人材の採用市場における特徴
国籍別の特徴を考える際に重要なのは、性格や能力を一括りにすることではありません。ここでは、静岡県内における在留資格の構成や採用市場の特徴を中心に解説します。
ブラジル人材|身分に基づく在留資格が99.3%
静岡県で働くブラジル人は1万8686人で、国籍別では最も多くなっています。
ブラジル人労働者のうち、身分に基づく在留資格を持つ人の割合は99.3%です。その内訳では、永住者が52.0%、定住者が38.3%を占めています。
このため、ブラジル人材は、在留資格上、担当できる仕事の範囲が広いケースが多く、製造、物流、技術、営業、事務など、さまざまな職種で採用を検討できます。
日本での生活歴が長い人や、家族とともに地域で生活している人も採用候補になり得ます。長期的な雇用を考える企業にとって、地域への定着状況は重要な確認項目です。
一方、日本語力や職務経験には個人差があります。日本での在留期間が長いことと、業務で必要な読み書きや専門知識を持っていることは別です。面接では、会話力だけでなく、指示の理解、報告書の作成、資格、過去の業務内容を確認する必要があります。
ベトナム人材|県内2位で増加が続く
静岡県で働くベトナム人は1万7224人で、前年から8.1%増加しました。国籍別ではブラジルに次ぐ2位です。
ベトナム人労働者の在留資格を見ると、技能実習が42.6%を占めています。ただし、県内で働くベトナム人全員が技能実習生というわけではありません。
在留資格「技術・人文知識・国際業務」で働く人材や、特定技能、永住者、定住者、日本人の配偶者等の在留資格を持つ人材もいます。日本国内の大学や専門学校を卒業し、設計、IT、通訳、貿易、営業支援などの専門職で働く人材も採用候補になります。
ベトナム人材を採用する際には、現在の在留資格と、自社で担当してもらう仕事が一致しているかを確認することが重要です。
例えば、技術・人文知識・国際業務の在留資格で採用する場合は、CAD、機械設計、システム開発、通訳、貿易など、専門知識を必要とする業務が中心である必要があります。
株式会社SAITORAIでは、ベトナム人を中心に、日本国内に在留する東南アジア出身の技人国人材を取り扱っています。既に日本で働いた経験があり、転職によるキャリアアップを希望する人材もいます。
フィリピン人材|身分に基づく在留資格が71.3%
静岡県で働くフィリピン人は1万5462人で、県内3位です。前年から4.6%増加しています。
フィリピン人労働者のうち、身分に基づく在留資格を持つ人の割合は71.3%です。就労する業務の範囲に制限がない在留資格を持つ人も多く、幅広い職種で採用を検討できます。
日本での生活歴や就労経験を持つ人、地域で家族と生活している人など、長期雇用の候補になる人材もいます。
また、フィリピン人材に英語力を期待する企業もあります。ただし、国籍だけでビジネス英語の能力を判断してはいけません。英語を使う仕事で採用する場合は、会話、読み書き、メール、専門用語など、実際の業務に必要な水準を面接で確認する必要があります。
国籍は、採用候補者を理解するための一つの情報にすぎません。「ブラジル人はこう」「ベトナム人はこう」「フィリピン人はこう」と一括りにせず、在留資格、職務経験、日本語力、専門性、人柄、本人の希望を個別に確認することが重要です。
国籍より重要|外国人採用で企業が確認すべき5つのポイント
外国人採用では、人数の多い国籍から選べば成功するわけではありません。自社の求人に合う人材を採用するためには、次の5つを確認する必要があります。
1.在留資格と就労制限を確認する
採用前には、在留カードの表面と裏面を確認します。主な確認項目は、在留資格、在留期限、就労制限の有無、資格外活動許可の内容です。
永住者、定住者、日本人の配偶者等などは、原則として就労する業務に制限がありません。一方、技術・人文知識・国際業務、技能実習、特定技能、留学などは、在留資格ごとに就労できる業務や時間が異なります。
2.担当してもらう仕事を具体化する
「外国人に現場を手伝ってもらいたい」という曖昧な状態では、適した人材を選べません。
製造、設計、IT、品質管理、通訳、営業、事務など、担当業務を明確にし、必要な経験、資格、日本語力を整理します。
仕事内容が明確であれば、人材紹介会社や候補者にも求人の魅力を伝えやすくなります。
3.日本語力を実務に合わせて確認する
日常会話ができても、職場で必要な専門用語、安全上の指示、電話応対、報告書の作成が難しい場合があります。
面接では、過去の仕事を日本語で説明してもらう、実際の業務を想定した質問をする、図面や製品を見ながら説明してもらうなど、実務に近い方法で確認します。
4.日本での就労経験と転職理由を確認する
国内在留者を採用する場合は、これまでの勤務先、担当業務、勤続期間、退職理由を確認します。
給与だけでなく、仕事内容、職場環境、勤務地、将来のキャリアなど、候補者が転職で何を求めているかを把握することが、早期退職の防止につながります。
5.職場の受け入れ体制を整える
採用後は、誰が仕事を教えるのか、誰に相談するのか、どのように評価するのかを明確にします。
職場ルール、勤務時間、安全管理、欠勤時の連絡方法、報告・連絡・相談などを最初に説明し、外国人だからと曖昧に扱わないことが重要です。
外国人採用の成功を左右するのは国籍ではなく、自社の仕事と候補者の在留資格、経験、日本語力、希望が合っているかどうかです。
静岡県内で外国人材の採用を検討している企業様は、外国人材採用に関するお問い合わせフォームよりご相談ください。
まとめ|静岡県の地域性を理解し、自社に合う外国人材を選ぶ
静岡県で働く外国人労働者は8万8968人で、国籍別ではブラジル人が1万8686人、ベトナム人が1万7224人、フィリピン人が1万5462人となっています。
この3か国だけで全体の57.7%を占めており、静岡県の外国人雇用を考えるうえで重要な存在です。
ブラジル人とフィリピン人は、身分に基づく在留資格を持つ人の割合が高く、幅広い職種で採用できるケースが多くあります。ベトナム人は技能実習生が多い一方、技術・人文知識・国際業務などの専門職で働く人材も増えています。
ただし、人数が多い国籍だから自社に合うとは限りません。在留資格、仕事内容、職務経験、日本語力、本人の希望、長期的な定着の可能性を総合的に確認する必要があります。
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ベトナム人を中心とした国内在留の技人国人材について、
求人内容、職務経験、日本語力、在留資格を確認したうえでご紹介します。
外国人採用が初めての場合も、お気軽にご相談ください。
出典: 静岡労働局「静岡県の外国人雇用状況の届出状況まとめ(令和7年10月末現在)」
掲載している統計は2025年10月末時点の届出状況に基づいています。国籍別の説明は、個人の性格や能力を一括りにするものではなく、在留資格や採用市場の構成を整理したものです。

